ステンレス鋼は鉄にクロムやニッケルを加えた合金鋼で、このほかの用途に応じてモリブデン、銅、チタンなど特殊元素を加えて改良した物である。
表面が薄い酸化皮膜で保護されているので、耐食性に優れ、又機械的強度が高く成型加工が容易であることから、建築関係では内外そ塗材・各種部品あるいは設備機材などに広い用途を持っている。
金属用語
○ステンレス
英語のステンレス(Stainless)はステイン(Stain)汚れ、とレス(Less)無いの造語で、トーマスフイルス会社の登録商標でした。
○錆
金属の表面にできる腐食性生物のことです。金属の置かれた環境によっては、同じ金属でも錆の種類は違いますが、最も一般的な錆は空気中の酸素や水蒸気と化合してできる酸化物で、鉄では酸化鉄(赤錆)、アルミニウムでは酸化アルミニウム(アルミナ)などが知られています。
錆を防ぐには、金属を空気や水と触れさせないようにする、サビ止めやペンキなどの塗布処理。サビにくい金属でおおうメッキ処理。表面を安定的な酸化物に変えるアルマイト処理などがあります。
○酸化皮膜
鉄に12%以上のクロムを添加すると、空気中の酸素によりステンレスの表面に安定的で、極めて薄いクロム酸化物が主成分の酸化被膜(不導体皮膜)ができます。この被膜がステンレスの全表面をおおって、サビなどからステンレスをガードしています。また、この被膜は空気に触れさせておくだけで自然にできるものですから、ステンレス製品の保管は、ビニール袋などをゴムやテープで密閉することは禁物です。